栽培方法(リん片)
カノコユリの鱗片(リん片)
カノコユリの球根は、リん片からなっています。開花球は、内側から外側に向かって1年目・2年目・3年目のリん片でできています。
繁殖に用いるリん片は、外側の良く充実したものを用います。
リン片 栽培
採取 | リん片の採取方法 |
リん片差しの時期 | リん片差しの時期について |
栽培方法 | 容器とほ場での栽培方法 |
採取
リん片を手で根元から一枚づつていねいにはがします。周囲20cm球で10~15枚程度のリん片が得られます。
内側のリん片は良い球根が得られないので、外側の大きなリん片を利用します。
りん片差しの時期
リん片繁殖は気温の高い時ほどよいが、球根の肥大時期との関係で9月に球根を掘り上げます。
球根が出回る10~11月頃に行っても、球根の肥大は少し劣りますが、繁殖することができます。
栽培方法
容器での栽培
- 用土
- リん片は腐りやすいので、病気や肥料分がない水はけのよい、しかも水持ちの良いボラ土の細粒を用います
- 配合
- 種まきに使用するものと同じ赤玉土の小粒:ボラ土の細粒:腐葉土を1:1:1に混合したものを用い、植えた後に腐葉土を2~3cmかけ乾燥を防ぎます
- 植えつけの深さ
- 深さが10cm程度の育苗箱を用い、リん片の切り口を下にして、全体の3分の2を用土の中に埋め、少し斜めに挿します
- 注意点
- りん片は腐りやすいので、病気や肥料分のない水はけがよく、しかも水持ちの良い用土を用いること
- 植えつけ後の管理
- 十分潅水を行って雨の当たらない明るい日陰で管理し、乾いてきたら潅水をし球根の発生を促します
- 植え替えのポイント
- 1~2か月程で切り口に新球根となる芽ができ始め、3か月ほどで数個の子球を見ることができます
- この頃からリん片は枯れ始めますので、子球が出来たリん片を少し肥料分のある用土に植え替えます
育苗箱にリん片を挿した状態 小球根が生じてきたりん片
ほ場でのりん片栽培
- ほ場の選び方
- 保水・排水の良い圃場を選び、幅1m程度の畝を作ります
- 畝、植えつけ
- 植え床にショベルなどで深さ3~4cm程の溝を作り、株間を5~6cm、条間を15cm程度にリん片を並べ、リん片の3分の2を埋め、先端を少し出します
- 植えつけ後の管理
- 9月にボラ土に挿して球根を形成させたリん片も、11~12月に植え付け、敷きわらやバークなどで覆います
- 夏場の管理
- 日差しが強くなる夏場は、ダイオネットを覆うなどして遮光し、強日照による葉の枯れを防ぎます
8cm×15cm程度の間隔で小球根が生じたリん片を植え付け リん片が見えなくなる程度の深さに植え、バーク堆肥等でマルチ